近くの診療所で、年に4~5回膀胱炎と診断されました。膀胱炎を予防するため生活するうえで何かいい方法はないでしょうか。(見附市35歳女性)(※前回の続きです)
まるごと生活情報 2015年11月28日号掲載
細菌性膀胱炎の診断、治療について2回に分けてお話します。
今回は2回目です。
前回、細菌性膀胱炎と診断するためには、顕微鏡などによる尿の中の細菌の種類や細菌の数、白血球の有無の確認が必須、とお話しました。膀胱炎を繰り返す場合、原因(例えば膀胱腫瘍、膀胱結石、尿路奇形など)を調べることが大切です。原因があればその治療を優先します。
膀胱炎の原因となる菌の多くは大腸菌ですが、ブドウ球菌など様々な細菌も原因となり得ます。治療法は抗菌剤の内服で多くの場合は症状が改善しますが、大腸菌の約10%に薬が効きにくくなる(耐性)菌が生まれています。
質問者のように、閉経前の女性で年に何回も膀胱炎を繰り返す理由として、生理中、あるいは性行為が関連していることが多い、とされます。このような場合は、膀胱炎の予防として、生理中に外陰部の清潔を保つこと、性行為後に尿の出口を洗浄すること、生理中などでは日頃よりやや水分を多めにとること、など予防効果がありますので参考にしてください。