どんな医療が最善と考えられますか?
まるごと生活情報 2003年04月26日号掲載
患者さんに気軽に安心して受診いただき、満足していただける医療だと考えています。
豊富な経験と、学問的に治療に必要な「幅広く証拠に基づいた知識」を持った医療を行うことは当然ですが、「患者さんが気軽に安心して受診いただき、満足していただけること」がもっとも大切だと考えています。そのためには、医師だけでは、満足できる医療を提供するには限界があり、医療関係者スタッフ全員が、患者さんの立場に立った対応が出来ることが必要です。我々医療従事者は「患者さんは常に弱い立場にある」ということを自覚しなければなりません。また、病気のみを見て、人間を見ないといった事は慎むべきです。患者さんが気楽に質問が出来る環境を医院が作り出すことが大切です。しかしながら、あらゆる職業、職場における人間関係と同じで、患者さんと医師が「気が合う」事も大切と思われます。現実問題として、気が合わないと、患者さんの権利意識と、医者の裁量権とのバランス感覚が上手くいかなく、満足の医療が行えないこともあります。気の合う医師にめぐり会える事、もっといえば「患者さんが医師を選ぶ時代」と言えるでしょう。