暑さのせいか体がだるくて仕方ありません。何か病気が心配です。
まるごと生活情報 2003年09月27日号掲載
「だるい」「疲れる」と言った自覚症状は、医師からみると抽象的な曖昧の症状の為、「痛い」「痒い」などの具体的なはっきりした症状に比べて、診断に苦慮することの多い訴えです。 運動をしたり、蒸し暑い日は誰でも疲れますので、疲れが正常範囲内の身体症状なのか、疲れを引き起こす病気が隠れているのかを見分けることが必要です。 まず体温を測り発熱があるかないかで、風邪などの感染症の有無をチェックします。だるいけど熱を測る習慣のない人が意外に多く、当科を受診して初めて発熱を確認する人も少なくありません。発熱があれば疲れるのは当たり前ですから、感染源の治療をすればだるさはなくなるはずです。 次に発熱が無くだるい時は貧血等を疑います。発熱も、貧血も無くだるさが続くばあいは、急性肝炎、甲状腺機能亢進症、糖尿病等が典型的な疲れを生じる疾患です。しかし、これらの疾患は相当病気が進行しないと症状は出ません。 だるくて何か病気があるのではと思いつめると、精神的にもよけいだるさが増強しますので、気軽にホームドクターに相談することをお勧めします。だるくて病気が心配な人も、血液検査などで異常が無いことが確認されると意外と症状が取れます。