30歳を過ぎて、5年で10キロも体重が増えてしまいました。 どのような病気が考えられますか?
まるごと生活情報 2004年09月25日号掲載
肥満の程度により、正常範囲内の体重増加か、 病的状態かが決まります。
以前、肥満は病気と漠然と書きましたが、肥満は現在BMIという数値により客観的に評価されています。 この数値は、身長(m)と体重(kg)により決まり、例えば身長170cm、体重65kg(実は私ですが)の場合、BMIは体重(65)÷身長 (1・7)÷身長(1・7)=22・5となります。 BMIは22前後が理想とされ、BMIが25以上を肥満と判定します。 肥満には、皮下脂肪の増加による見た目の肥満と、目に見えない内臓肥満の2つのタイプがあります。 BMIが22以上になると、高血圧、高脂血症、耐糖能障害の有病率が高くなることがわかってきました。 まず、自分の理想体重を知る事が大切です。理想体重は、先ほどのBMIを22に設定し、身長×身長×22で求めることができます。 自分の体重が、この理想体重からどのくらいかけ離れているかで、肥満度が決まります。 体重増加は、絶対値だけでは評価できませんが、期間と、増加量により病的か、正常範囲の現象かが鑑別 できます。 いきなり病気を考えるより、体重増加に対して日常生活を振り返ってみることが大切です。病気でない場合、体重増加は一般 的には食事のとり過ぎと運動不足が原因であることが圧倒的に多いからです。日頃から、運動への関心を持つことが大切です。 しかしながら、肥満が主たる症状である病気があります。クッシング症候群がその代表ですが、次回この病気についてお話いたします。