地震後よく耳にするエコノミークラス症候群って何ですか?(※前回の続きです)
まるごと生活情報 2005年01月29日号掲載
前回に引き続き、エコノミークラス症候群(肺梗塞)についてご説明します。
12月25日号で、エコノミークラス症候群とも呼ばれる肺梗塞について少し難しくお話しましたが、今回は予防法について書きたいと思います。 肺梗塞とは、「血液は体の中では固まらないが、体の外に出る(出血)と凝固(止血)する」ということを思い起こせば、理解しやすいのではないでしょうか。 一般的な予防法は、血液が固まりやすくなるのを防ぐために、まず長時間同じ姿勢でいないことですが、飛行機のシートのように狭い所では無理な相談です。 運動はおろか、足を伸ばすのも難しいでしょう。 さらに、血液の粘着性(サラサラ度)を低下させるためには水分の補給が有効ですが、狭い所で水分を摂るとトイレに行くのが面 倒なため、心理的に水分を控えてしまう傾向にあります。 要するに、広い所でのびのび自由に動いて水分を摂っていれば予防できる病態で、狭い場所でじっとしていないことが最大の予防法と言えるでしょう。 しかしやむを得ず動けない場合は、足の運動(例えば、つま先とかかとの上下運動を1時間に20~30回)を行うと血栓予防に効果 があると言われていますので実践してみてください。