今回は社会不安障害の原因と治療法について説明いたします。

　前回、社会不安障害とは、単なる恥ずかしがりやというより、通常の日常生活が行われない病的状態とお話しました。 病的状態ですから原因があり、その結果として様々な症状を生じさせます。 　例えば人前で話をするとき、声が震える、息苦しくなる……などですが、これらの症状は自分の意思、努力ではなくすることはできません。 私は心療内科の専門医ではありませんが、家庭医として、薬物療法によるかなり有効な効果を経験してきました。 　社会不安障害の原因は、脳内のセロトニンという物質が関与していると言われています。これらの不安感情は、薬を飲むことにより抑えることが可能になってきました。 　薬を飲むことは効果的だと思いますが、不安状態でも薬に対する嫌悪感を持つ人も多くいたため、症状のある人はかかりつけ医とよく相談されることをお勧めします。