血圧が高いとなぜ治療しないと いけないのですか?
まるごと生活情報 2007年01月27日号掲載
血圧が高いと、統計学的に心臓や脳の病気になる確立が高くなるからです。
血圧に関して様々なご質問をいただいていますが「なぜ治療が必要なのですか?」とたずねられれば前記の答えとなります。 以前、血圧は常に変動し、中越地震など心理的に不安な場合誰でも血圧は上昇するとお話しました。 ですから特別な状態で血圧が高くても、すぐに治療の必要性はありません。 ところが一方で、安静時の血圧の値が常に一定値を越えると、正常血圧の人に比べて心臓・脳血管障害にかかる確率が明らかに上昇することが証明されています。 自覚症状がある、なしでは病的な状態かどうかはわかりませんし、血圧が高くても多くの場合自覚症状はありません。 高血圧に限らず、高脂血症、高尿酸血症なども同様に治療の対象になる数字は、統計学的根拠から決められています。 また、話は違いますが、タバコは肺ガンの原因でも、中には1日100本吸っても90歳まで生きている例外の人もいます。 これと同じように、高血圧を放置し、今まで医師に診てもらったことはない元気なお年寄りも見受けられますが、これらの方々はすべて特殊な例と言えます。 例外に惑わされないよう、理由をよく理解して治療を受けることをお勧めします。