健康診断で尿酸の値が高いと指摘されました。尿酸値が高いとどの様な病気が考えられますか?(※前回の続きです)
まるごと生活情報 2007年03月24日号掲載
前回のご質問について、引き続きお答えします。今回は痛風の原因と治療についてお話しいたします。
前回、痛風とは、血液中の尿酸が何らかの原因で高くなり、主に関節炎等の症状を示す病気とお話ししました。 現在では、主な原因としては、飲酒を含めた食生活と、運動不足などの日常生活があると言われています。また、その他、遺伝、ストレス、薬の副作用が原因の場合もあります。 一方では、約6割の痛風患者さんが肥満であるという事実から、最近では次のように考えられています。尿酸の元になるプリン体の摂取量だけが問題なのではなく、1日の総カロリーにより尿酸値が上昇する、ということです。 治療の第一歩は、食事のカロリー制限から始まります。つまり、肥満を解消すること、同時にアルコールを控え、散歩など有酸素運動を続ける事をお勧めしています。なお、激しい運動は一時的に尿酸を上昇させると言われていますので、あまりお勧めできません。 しかし、痛風の方の約9割を占める中年男性は、運動の時間が取れないことも多いため、最終的には多くの方は薬物療法が必要となります。しかも肥満の方は糖尿病、高血圧、高脂血症を合わせて持っていることも多いため、そのコントロールがより一層重要となってきます。