平日の夜間、大人の急患診療事業ができたと聞きましたが、 どのような体制でしょうか?
まるごと生活情報 2008年05月24日号掲載
今回より救急医療に関して何回かに分けてお話します。
平成20年5月7日より平日(土・日曜、祝祭日を除く)夜間急患診療所が長岡市健康センターで開設されました。診療時間帯は午後7時より10時(受付は9時30分まで)です。 開設に至った経緯は、以前より長岡市では軽傷患者さん、または救急でない単なる時間外診療患者さんが3大病院(中央、日赤、立川)に集中し、3大病院の本来の業務である重症の患者さんを診ることに支障が出ていることが大きな理由の一つです。これらの現状を踏まえ、急な発熱、下痢などの命に関わる状態でない救急(一次救急と呼びます)の患者さんを、夜間急患診療所で診療することにしました。 診療するスタッフは長岡市で開業している医師のうち、病院勤務医の負担を少しでも軽減することに賛同した有志56人で、すべてが内科の専門医と言うわけではありません。我々開業医の協力で勤務医の負担が少しでも軽減すればと願っています。ちなみに私も今回は参加していますが、今回参加していない他の開業医の先生方にも協力していただくよう啓蒙していくつもりです。 また、患者さんも急患診療所の開設を契機に、救急医療と時間外診療の意味の違いを改めて考えていただければ幸いです。例えば、「仕事が忙しい」「待つのが面倒」などの理由で深夜の時間外診療を選択されると、患者と医師の信頼関係が薄れ医療行為が成立しません。あくまで救急患者さんを診療する場所であって、救急でない患者さんは、正規の診療時間内に医師の診察を受けるという意識が大切です。 しかしながら、突然の頭痛、胸の痛みなど命に関わる可能性のある状態の場合はためらいなく、病院に電話、相談して速やかに受診することが重要であることは言うまでもありません。次回は、救急医療と時間外診療の違いなどについてお話します。