毎年、夏になると熱中症で子供が倒れたというニュースを見ます。うちにも中学生のサッカー部の子どもがいるのですが、どのように注意すればいいかアドバイスをお願いします。
まるごと生活情報 2008年08月23日号掲載
熱中症とは、暑い環境で起こる様々な体の不調であり、暑さで血管が拡張することにより起こるめまいなどの症状から、脱水のために生じる血圧の低下や脈拍が早くなる状態まで、症状にはかなりの程度の差があります。最悪の場合は体温が正常に戻らず(40度以上になり)死亡することもあります。これは、真夏、車の中に幼児が放置され死亡するという痛ましい事件が毎年のように報道されており、まさに熱中症による重症・死亡例です。 熱中症の本質は、体の発熱によるものです。発熱時、体は汗をかいて熱を逃がし体温を下げようとします。汗がたくさん出て脱水症状(水分が不足した状態)になれば、普通は喉が渇き、水分を欲しがりますが、水分を取ることを我慢すると、脱水の状態が悪化し「熱中症で倒れた」という表現になります。 熱中症で子供が倒れやすいのは、1.中学生などは、少々体調が悪くても我慢して炎天下で部活を行う傾向にある。2.子供は「自分が熱中症で死ぬ」とは夢にも考えていません。そのため、熱中症の危険性を認識しておらず重症化しやすい(大人は暑い日のゴルフなど、身の危険を感じると途中で運動を止める勇気があり重症化し難い)などの理由が考えられます。 熱中症を防ぐためには、当たり前のことですが、1.体調が悪ければ部活を休む。2.たとえ参加しても、具合が悪くなれば早めに運動を中止する。3.スポーツ飲料水の補給を定期的に行う。等をお薦めします。