QUESTION

よくあるご質問

最近、72歳になる父の「もの忘れ」が続いており、家族で心配しています。認知症というほどひどくはないと思うのですが、どの程度の症状になったら医者に連れて行けばいいのでしょうか?(※前回の続きです)

まるごと生活情報 2008年11月22日号掲載

(前回に引き続いての回答です)今回は認知症についてお話しします。

 前回、誰もが経験する物忘れと、病的な物忘れとの違いについてお話しました。家族が心配する病的な物忘れの例えとして、1.自分の年齢がわからない、2.簡単な計算ができない、3.食事の内容を忘れるのではなく、食事をしたこと自体を忘れる、4.物忘れをする事の自覚が乏しい、5.自分が何処にいるのかわからない、など具体例をお話しました。  今回から認知症について何回かに分けてお話いたします。認知症は、以前痴呆症と呼ばれていましたが、差別的印象があり平成16年より名前が変わりました。  認知症とは、脳や体の病気が原因で、記憶・判断力などの障害が起こり、普通の社会生活が送れなくなった状態、と定義されています。単なる物忘れは前回お話したように、誰もが経験することで病気ではありませんが、認知症は病気ですから原因があり、アルツハイマー病、脳出血・脳梗塞に伴う脳血管障害が全体の約3分の2を占めています。しかし、アルツハイマー病がなぜ起こるかはまだ解っていません。  認知症の初期症状で最も多いのは、質問者の様に物忘れですが、その他やる気の低下、うつ状態、言葉の障害、注意力低下なども認知症の初期症状のこともあります。しかしながら、耳が遠くなったり、目が悪くなったりして、外から受ける情報量が少なくなり認知症のようにみえることもありこの場合は注意が必要です。  認知症は、症状が進行するとほとんどすべての日常生活場面で介助が必要となります。トイレの場所が解らない、など認知症患者の介護は24時間の見守りが必要となり、家族だけでの介護には限界があり社会問題に発展することもあります。

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