のどが痛くて、微熱もありだるくて風邪をひいたみたいですが、インフルエンザかどうかと ても気になります。調べたら分かるんですか?2(※前回の続きです)
まるごと生活情報 2009年12月26日号掲載
インフルエンザについて何回かに分けてお話します。
1回目:検査方法と検査結果の見方
2回目:新型インフルエンザの特徴(症状や治療経過)
3回目以降:ワクチン接種の状況
前回、インフルエンザの検査方法と検査結果の見方についてお話しました。つまり、インフルエンザにかかっていても、発熱後検査までの経過が短い(12時間以内)場合など、検査で陰性に出る場合があること、簡易検査だけではインフルエンザか否かを証明することはできないなどです。
今回は、今大流行の新型インフルエンザについてお話します。と言っても、新型インフルエンザに関して、まだ明確には判っていないというのが現状です。 大流行の現実として、11月23日の休日急患診療所では1日258人の患者さんが来院され過去最高を記録しました。このうち252人がインフルエンザの簡易検査を受け、144人がA型インフルエンザ陽性で、ほとんどが新型と思われます。
さて、新型インフルエンザに関して私の経験から大まかに言えることは、①体温は季節性に比べてやや低い傾向にあり、最高でも38度台のことがある(季節性では短時間で多くは39度を超える熱が出ます)。②簡易検査の陽性率は60~80%と季節性インフルエンザに比べて低い。患者さんの約3割は検査では陰性となるようです。③年齢別では患者さんの7割が20才未満で、30才代までで約85%を占め、60才以上の患者さんは当院では数人しかいません。④抗ウイルス薬のタミフル、リレンザがよく効き、治療開始の翌日には熱が下がる。等ですが、現時点では新型インフルエンザが今後どの様な経過をとるか、まったく予測できません
次回はワクチン接種の現状についてお話いたします。