QUESTION

よくあるご質問

「うつ」や「男性更年期」と間違えられるという「LOH(ロウ)症候群」について教えてください。(※前回の続きです)

まるごと生活情報 2011年03月26日号掲載

「うつ病」、「男性更年期障害」、「LOH症候群」は図の様な関係にあると考えれば判りやすいと思います。(前回にひき続いての解答です)

 前回、LOH症候群とは「加齢により男性ホルモンが一定の基準以下に低下して起こる様々な症状を伴う疾患」で、男性ホルモン(特にテストステロン)の低下が認められることが大前提である、とお話しました。様々な症状とは1精神・心理症状(集中力の低下、抑うつ気分など)2身体症状(筋力低下、疲労感、睡眠障害など)3性的症状(男性機能低下など)と、まさに様々です。
更年期とは、女性の閉経前後の期間(50歳前後)です。この時期、女性は卵巣ホルモン不足により各種の異常を訴え、一般的に更年期障害と言われています。  男性更年期障害も、男性ホルモンの低下が主な原因と言われ、症状も1ほてり・発汗2疲れやすい、眠れない3いらいらする……などの心療内科的症状が主で、LOH症候群と重なる部分が少なくありません。しかしながら、必ずしも男性ホルモンの低下のみで起こるのではなく、50歳前後の男性が抱える環境因子(中間管理職としてのストレス、子ども、親に関しての悩みなど)が原因として複雑に絡んでいると思われます。
つまり、男性更年期障害、LOH症候群は、「元気がない」「抑うつ気分」などの心療内科的症状でオーバーラップする部分が多いのですが、加齢の定義もあいまいで、今後の研究課題だと思われます。 (参考文献:加齢男性性腺機能低下症候群診療の手引き)

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