QUESTION

よくあるご質問

花粉症が始まり鼻水と一緒にくしゃみもよく出るのですが、くしゃみなど力んだ拍子に尿が漏れることがよくあります。何か良い対策、良くなる方法はありませんか?(※前回の続きです)

まるごと生活情報 2012年05月26日号掲載

腹圧性尿失禁という尿漏れの状態が考えられます。対策としては①花粉症のシーズン前より、くしゃみを抑える薬を飲むこと。②日頃から骨盤底筋訓練を行う、などで症状の改善が期待できます。今回は2回目です。

前回、女性の場合30歳代の3人に1人、40歳代では2人に1人が尿漏れで悩んでいると言われ、尿漏れの分類として①腹圧性尿失禁②切迫性尿失禁③機能性尿失禁の3つがあるとお話しました
質問者のように、くしゃみなどの腹圧がかかった時に尿が漏れる状態を腹圧性尿失禁と呼んでいます。くしゃみ以外にも、ランニングなどの運動、笑いすぎ、縄跳びなどでも起こりますし、風邪などを引いて咳き込んだ時に尿がもれることもよく経験します。原因は、加齢、出産などによる膀胱の出口にある骨盤底筋の緩みが関与し、腹圧の上昇により尿が漏れます。特に、分娩回数の多い経産婦に多くみられ、肥満、便秘などにより症状が悪化します。
対応としては、腹圧の上昇を出来るだけ抑えるために花粉症のシーズン前より花粉症の治療を早めに開始すること、日頃より骨盤底筋の緩みを回復させる骨盤底筋訓練を行なうこと、をお勧めします。
骨盤底筋訓練は、肛門括約筋を締めることによって、2次的に骨盤底筋群を収縮させ筋力を回復させる方法です。具体的には仰向けで寝て、腰を持ち上げ背筋を伸ばしながら、肛門、膣の周りの筋肉の収縮と弛緩を1~2秒間隔で繰り返す体操を行います。締める・緩める、を10回繰り返し、これを1セットとして、1日に5~10セット行うことを目標にしてください。2~3カ月である程度の効果が期待されます。

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