QUESTION

よくあるご質問

テレビ番組などで、お酒の害と共に適度のお酒は体に良い、と放送されましたが本当なのでしょうか? 体に良いお酒の飲み方があれば教えてください。

まるごと生活情報 2013年01月26日号掲載

お酒(アルコール)には、食道がんの誘因、血圧を上昇させる、中性脂肪を増やすなどの多くの有害作用があります。ただし適度な飲酒は狭心症などの虚血性心疾患、脳梗塞などのリスクが低下するという報告もあります。今回よりアルコールによる体の変化について2~3回に分けてお話します。今回は1回目です。

 テレビなどで紹介されると、アルコールを飲むことで長生きができるような錯覚を抱く人がいますが、アルコールには食道がんの誘因、血圧上昇、中性脂肪増加などの様々な多くの有害作用があります。ただし、全くお酒を飲まない人に比べて、適度にお酒を飲む人は ①喫煙しない傾向にある ②運動する頻度が高い、などの良い生活習慣を維持していることが多く、お酒の有無だけで長生きできるかどうかを決める事は出来ません。
 アルコールと関連ある病気は①肝障害 ②膵(すい)障害 ③癌 ④アルコール依存症 ⑤アルコール性精神神経障害など、に分けることが出来ます。
 しかしながら、適度な飲酒はHDL(善玉)コレステロール値の上昇などにより、虚血性心疾患、脳梗塞のリスクが低下するという報告もあります。この適度な飲酒量とは、1日平均純アルコールにして約20g程度とされ、これは日本酒換算で1合弱、ビールでは中びん(500ml)1本分に相当します。
 ただし、①適量には個人差があること ②女性は男性より少ない量が適当であること ③65歳以上の高齢者はより少量の飲酒が適当であること ④飲酒をしても週に2回はお酒を飲まない日を設けること ⑤適度のアルコール摂取でも高血圧、脳出血、くも膜下出血死亡のリスクは上昇すること、を理解しておくことが大切です。
 次回は、アルコールによる関連障害についてお話します。(参考文献 日本医師会雑誌 アルコール関連障害の現状と対策)

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