前回、サプリメントについてお話がありましたが、サプリメントは病院で処方されるお薬と一緒に飲んでも良いでしょうか?
まるごと生活情報 2013年05月25日号掲載
今回は、サプリメントと薬との「食い合わせ」についてお話します。
前回、サプリメントとは「いわゆる健康食品」で薬ではなく食べ物=食品です、とお話しました。
薬と食品の相互作用には注意が必要です。薬を飲んで効果が出る理由は、薬が腸などで吸収された後、肝臓で薬の成分が変化して全身に周り、降圧剤は血圧を下げ、抗生剤は細菌が増えるのを押さえるなどして、薬としての効果を発揮するのです。
サプリメントと薬を一緒に飲むと、サプリメントに含まれているある物質が薬の吸収に変化を起こすことがあり、注意が必要です。
薬と食品の相互作用には①薬の効果が効き過ぎる場合と②薬の効果が少なくなる場合の2つが考えられます。医師は、患者さんの状態から様々な薬の量を決めますが、病気によっては、患者さんに適した量が、はじめからはわからない場合もあります。
特に脳梗塞や心筋梗塞の再発を予防する薬(ワーファリン)は納豆を食べることにより、薬の効果が低下します。そのため、薬の処方には患者さんの食生活を理解しておくことが必要です。
また、グレープフルーツジュースと血圧を下げる薬の一部(正確にはカルシウム拮抗薬)は一緒に飲むと効果が増強して血圧が下がり過ぎる場合があります。
この様に健康に良さそうな食品をとりすぎて、薬の効果に変化を起こさないよう注意することが大切です。