最近薄毛に悩んでいます。薬による治療で良くなるものでしょうか?(長岡市34歳男性)
まるごと生活情報 2014年03月22日号掲載
脱毛症とは、毛が抜けて毛の数が少なくなる状態つまり毛が脱落することです。①円形脱毛症②甲状腺疾患③皮膚腫瘍、皮膚感染症④抗がん剤使用、などによる脱毛に分類されます。 男性型脱毛症は毛の数は減らないのですが、ある時期から太く長い毛が再生せず細く短い毛(軟毛)に置き換わるものです。毛が抜けているのではありませんが、目で見える頭髪の量が減るので「脱毛症」の中に分類されています。 男性型脱毛症の特徴は①両親、兄弟に髪の毛の薄い人がいる②思春期以降から発症し徐々に薄毛が進行する③額の生え際が後退する。頭頂部の髪の毛が薄くなる④産毛のような細い髪の毛が多くなる、などです。 髪の毛が短くなり、細く短い毛(軟毛)に置き換わっていくのは、毛の生え変わりの期間が短くなる為で、その原因として男性ホルモンであるテストステロンの関与が考えられています。 治療法として飲み薬がありますが、①保険診療が認められていない。すなわち自費診療である②治療効果の判定には最低6ヵ月以上かかり、長い目で効果をみる余裕が必要③治療薬の成分は前立腺がん検診のPSA値を約50%低下させるといわれているため、前立腺がん検診時の判定に注意が必要④治療効果には個人差がある、などの点を理解しておくことが大切です。 (参考文献 社団法人日本皮膚科学会ホームページ)