今回は中年男性、高齢者(65歳以上)の男性の夜間頻尿について説明します。
まるごと生活情報 2005年12月24日号掲載
前回、夜間頻尿とは、夜中に1回以上排尿のために起きることとお話しました。 頻尿は実際の夜間の尿量により原因疾患を診断できます。 ですから、面倒でもまず夜間の尿量のチェックが必要です。 尿量が多い場合、たとえば糖尿病などの全身疾患を疑います。 糖尿病のコントロールが悪いと、のどの渇きから多くの水分を摂取し多飲多尿となり、夜起きるのは当たり前で、頻尿の治療は糖尿病のコントロールということになります。 また、高齢者の場合、脳梗塞の予防と称して寝る前に水分を取る習慣のある人が多く、日常の生活習慣の見直しから頻尿を軽減できます。 夜間の1回尿量がさほど多くなく1回以上起きる場合は、男性に特徴的な前立腺肥大症を考えますが、高齢者の場合睡眠障害も関係することが多く病態は複雑です。 つまり、眠れないからトイレに起きるのか、尿意でトイレに行くから眠れないのか、どちらの原因によるものか判断しづらい場合も多いからです。