ジェネリック薬品というテレビコマーシャルを最近よく見ますが、お薬代が安くなるってどういうことですか? また、その処方箋をお医者さんにお願いしてもよいのですか? できれば、積極的にお医者さんから説明してもらうとありがたいのですが。
まるごと生活情報 2007年07月28日号掲載
ジェネリック医薬品とは何かについてお話しいたします。
薬には、薬局などで簡単に手に入れることができる一般用医薬品と、医師の処方箋が必要な医療用医薬品があります。 医療用医薬品は新薬と、後で述べるジェネリック医薬品に分けられます。 新薬を開発し製造販売するには、動物や人間で安全性、副作用などの様々な試験を行う必要があるため、1剤につき莫大な開発費(正確ではありませんが150~200億円と言われています)と開発期間(10~15年)が必要です。当然のことですが新薬には特許権があり、他の製薬会社は勝手に製造することはできません。 しかし、15年の特許期限が切れると、新薬と同じ成分、品質の医療用医薬品をどの製薬会社も製造販売することができます。 これを新薬に対して、後発医薬品、すなわちジェネリックと呼んでいます。開発費などを極端に簡略できるため、厚生労働省の定める薬の値段が新薬に比べて安く設定され、薬代が安くなるのです。 安くて効果が同じなら、誰でも安い方を希望します。では、すべてのジェネリックが新薬とまったく同じ効果を持つかと言えば、「そうではない場合がある」というのが正確な答えです。成分、品質が同じでも添加物が異なっている場合もあり、治療効果と副作用の有無には多少の違いがあると言えます。 したがって、患者さんはジェネリックの値段の安さだけで薬を決めるのではなく、自分にあった薬を選んでいけるような様々な情報を、医師・薬剤師から得て薬を選択する必要があると思います。