メタボリックシンドロームと診断されるとなぜ体に悪いのですか?
まるごと生活情報 2007年10月27日号掲載
肥満の人は心臓・脳などの心血管系の病気になる確率が明らかに高いからです。
「メタボリックシンドローム」の診断基準とその対処法に関してはこの欄で以前お話しましたが、メタボリックシンドロームは“肥満”が健康に良くないことを示すためにできた指標です。 肥満が健康に良くない理由は、糖尿病、高脂血症、高血圧を合併すると、狭心症や心筋梗塞などの心臓病、脳出血や脳梗塞などの脳疾患になる確率が極端に高くなるからです。 診断基準では、ウエスト周囲径が肥満の指標になっており、これは内臓脂肪の蓄積を現すとされ、この脂肪細胞が何らかの形で体に良くない影響を与えると考えられています。肥満は、食べ過ぎと運動不足が原因で生じる生活習慣病です。肥満になると全身の血管を硬くして、心臓や脳の病気になる確率が高いことが分ってきています。 しかしながら、ウエスト周囲径が太くなくてメタボリックと診断されなくても、糖尿病状態などの人は心臓病になる確率は依然高いため、安心はできず治療が必要です。