排尿時の不快感が続き、膀胱炎ではないかと疑っています。膀胱炎はどのような治療が必要なのですか? また予防法もアドバイスをお願いします。(※前回の続きです)
まるごと生活情報 2009年10月24日号掲載
男性の膀胱炎は専門医による検査が必要です。
前回、同年齢の女性から同じ質問があり、排尿回数が増え、残尿感や痛みがあれば、単純性の細菌性膀胱炎を疑うこと、単純性とは、膀胱炎を引き起こすほかの泌尿器科的病気を合併していないということ、についてお話しました。また、細菌の多くは大腸菌によることが大半で、女性は外陰部の解剖学的特徴から、尿道周囲の細菌が膀胱内に入りやすく、明らかな原因がなくても男性に比べて膀胱炎になりやすいこともお話しました。女性の場合、治療は抗生剤を5日くらい飲むとほぼ治ります。
しかしながら、男性は、女性と異なり尿道が長いこと、前立腺という男性特有の臓器があることにより、膀胱炎症状があれば、治療と同時に原因をさがすことが大切です。原因は患者さんの年齢により異なりますが、腎臓や膀胱にできた結石、腫瘍、前立腺肥大症などによることが多くあり、専門医による検査が必要となります。
つまり、女性の膀胱炎の場合は一般家庭医で治療は十分可能ですが、男性では膀胱炎を引き起こしているもとの病気を見つけるために、早めに専門の医療機関を受診することをお薦めします。