のどが痛くて、微熱もありだるくて風邪をひいたみたいですが、インフルエンザかどうかと ても気になります。調べたら分かるんですか?
まるごと生活情報 2009年11月28日号掲載
インフルエンザについて何回かに分けてお話します。
1回目:検査方法と検査結果の見方
2回目:新型インフルエンザの特徴(症状や治療経過)
3回目以降:ワクチン接種の状況
まず、一般の医療機関で行われているインフルエンザの検査方法についてお話します。発熱などがありインフルエンザが疑われた場合、鼻もしくは口から綿棒を入れて、のどの奥から粘膜表皮を採取します(検査時間は2~3秒ですが、結構苦痛で涙が自然に出てきます)。この綿棒に付いているウイルスの量により、約15分間で結果が出ますが、子供など痛がって検査がしにくい場合はうまく採取できず、正しい結果が出ない場合もあります。
簡易検査が陽性であればインフルエンザと診断できます。しかし、陰性と出た場合でも、インフルエンザではないとは言えないのです。インフルエンザにかかっていても1.十分に粘膜表皮が採取できていない場合、2.発熱後検査までの経過が短い(24時間以内)場合など、陰性に出る場合があるからです。特に、今大流行の新型インフルエンザは簡易検査の陽性率は60~80%と季節性インフルエンザに比べて低いと言われ、患者さんの約3割は検査では陰性となるようです。
検査結果が陰性でも、家族内や周囲にすでにインフルエンザと診断された人がいれば、患者さんの症状からインフルエンザとして治療することは良くあることで、簡易検査だけではインフルエンザか否かを証明することはできないと言えます。