いつも春先は花粉症に悩まされるのですが、今年は9月に入っても花粉症のような症状に悩まされています。原因と対策を教えてください。
まるごと生活情報 2011年10月22日号掲載
例年8月以降はイネ科のカモガヤ、キク科のブタクサなどの花粉飛散時期です。質問者は、春先のスギだけでなく、イネ科、キク科にも原因がある花粉症と考えられます。
以前この欄で私自身も春先のスギ花粉症に悩まされているとお話しました。花粉症と言えば春先のスギ花粉症を意味することが多いのですが、9月以降にも花粉症はあります。
花粉症とは、花粉が原因で生ずるアレルギー性疾患です。花粉により鼻水、鼻づまり、くしゃみ等が生じればアレルギー性鼻炎、眼が痒い場合はアレルギー性結膜炎、明らかな皮膚症状が出ればアレルギー性皮膚炎、咳などが出れば気管支喘息と診断され、それぞれの症状により受診する科が違いますが、原因が同じですので、内服治療の必要性があるのならば飲む薬にさほど違いはありません
長岡では、スギ、ヒノキなどの花粉飛散期は2月中旬から5月上旬で、ピークは3月です。また8月から10月はイネ科のカモガヤ、キク科のブタクサ、ヨモギなどの花粉飛散時期です。質問者は春、秋と症状があることから、スギ、ヒノキ以外にもイネ科が原因の花粉症もあると考えられます。花粉症の診断は、症状と血液検査などからさほど困難ではありません。主症状が、眼、鼻であればそれぞれの科を受診し、アレルギーによる炎症所見を確認してもらうことをお勧めします。
花粉症の対策としては、原因を取り除く事(つまり花粉に接しない事)が治療の基本ですが、現実問題として不可能です。原因を取り除けないなら、何らかの対応が必要です。
私が自分自身花粉症の対策として気をつけていることは、花粉からの接触を少なくするためにマスクをする、朝夕洗顔する、薬の点眼点鼻を行なう、症状の強いときは抗アレルギー剤を内服する、などです。