QUESTION

よくあるご質問

1週間ほど前に脇腹の痛みで受診したところ尿管結石症という診断でした。数年前にも同じ診断を受けたことがあり、繰り返すことがあるのをはじめて知りました。生活のうえで、気をつけた方が良いことを教えてください。※前回に引き続いての質問です。

まるごと生活情報 2012年07月28日号掲載

尿路結石症の5年再発率は45%と非常に高く再発予防の基本は、①水分摂取を心がける ②肥満の防止 ③食生活の改善 ④医療機関への定期的通院、とされています。2回目の今回は水分摂取、食事療法についてお話します。 尿路結石症とは、尿路(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の結石により、血尿、痛みなどの症状を呈する疾患の総称です。腎臓、尿管を上部尿路、膀胱、尿道を下部尿路と定義し、結石のできる部位は現在では、上部尿路が95%以上を占めています。今回は、結石再発の予防方法についてお話します。
1.結石は最初から大きな固まりとして石になるのではなく、砂のような結晶が固まって結石になります。つまり、結晶が固まる(結石になる)前に水分の摂取により体の外に排出する事が結石形成の予防になります。1日の尿量を2L以上にすると効果があるとされますが、そのためには1日3L近く水分を摂取する必要があります。結石再発の予防効果があっても、水分を過剰に取り過ぎると頻尿というデメリットもあり、水分摂取の時間帯の工夫も必要です。
2.結石の成分はカルシウムを含む結石が90%を占め、特にシュウ酸カルシウムを含む結石の増加が目立ちます。このため、食事療法の重要性は、尿中のシュウ酸を少なくすることです。シュウ酸を多く含む食品として、葉もの類の野菜、紅茶、コーヒー、お茶(玉露、抹茶)、バナナ、チョコレートなどが挙げられます。これらの摂取を控えることが再発予防効果につながりますが、摂取の方法を工夫することで吸収するシュウ酸の量を減らすことが可能です。例えば、ほうれん草は茹でることでシュウ酸の50%近くを除去できます。また、チョコレートを食べるならミルクチョコレートを、紅茶を飲むならミルクティーとすればシュウ酸の吸収量は減少します。 
3.カルシウムに関しては過度の摂取制限は必要ないとされています。
4.尿路結石は多くの要因が重なり合って発症するため、原因のすべては解明されていません。しかし、最近の研究では、「尿路結石はメタボリックシンドロームの一疾患である」との考えもあり、男性結石患者の40%、女性結石患者の25%に肥満が見られることより、肥満防止の生活習慣を身につけることが 大切です。

一覧へ戻る

〒940-0875
新潟県長岡市新保1丁目20-9

受付時間 日祝
AM 9:00-12:15
PM 15:00-17:30

●御来院の際は診察券を受付にお出しください。なお、毎月始めの来院日には、保険証を御提出ください。
●新患の方は診察の順番が前後する場合がありますのでご了承ください。ただし、緊急の場合はこの限りではありません。

アクセス数:1040523