QUESTION

よくあるご質問

結婚予定ですがこれまで風疹の予防接種を受けたという記録がありません。予防接種を受けるべきか教えてください。

まるごと生活情報 2013年12月28日号掲載

妊娠していないことを確認して、なるべく早く摂取することをお勧めします。

風疹は風疹ウイルスによって起こる急性発疹性感染症です。症状経過は比較的良好ですが、妊娠初期に妊婦が風疹にかかり胎児が風疹ウイルスに感染すると、障害をもった赤ちゃんが生まれる可能性があり、これを先天性風疹症候群といいます。
 先天性風疹症候群の赤ちゃんは難聴、心疾患、白内障、精神や身体の発達の遅れ等の障害をもつ可能性があります。特に妊娠12週までに感染するとその可能性が高いことが認められており、調査により25~90%と幅があります。
 歴史的事実として1964年から1965年にかけて沖縄で風疹が大流行し、360例もの先天性風疹症候群の赤ちゃんが生まれました。その後ほぼ5年ごとの周期で大きな流行が発生していましたが、1994年以降大流行はみられていませんでした。
 しかし、昨年は東京、神奈川、埼玉などの首都圏を中心に風疹の流行が始まり約2300人の風疹患者の報告があり、今年に入ってからも6月までの半年間で1万人を突破しています。流行の中心は20~40歳の男性です。これは、今まで風疹ワクチンの接種対象から外れていたか、1回接種のみで抗体価が低い世代と考えられます。
 風疹は有効な治療法はなく、ワクチンによる予防が最も重要です。現在では麻疹・風疹混合ワクチン(MR)として、第1期は生後12~24か月未満、第2期は就学前の1年間に定期接種として接種されています。ただし現在の接種方法による世代が人口の大半を占めるには相当数の年月が必要です。今後いつ風疹の流行が繰り返されるかわからないため、現在摂取歴の記録がない人は速やかにワクチン接種を受けることをお勧めします。 (参考文献 ①厚生労働省ホームページ ②日本医師会雑誌 変貌を遂げつつあるわが国の予防接種体制)

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