ニュースなどで「大気中のPM2.5」という言葉をよく聞きますが、「PM2.5」とは何でしょうか? また、PM2.5が原因で花粉症のように鼻水が出たりするのか教えてください。(長岡市35歳女性)
まるごと生活情報 2014年06月28日号掲載
花粉症については、以前にも書きましたが、花粉が原因でアレルギー反応がおこり、鼻水が出たり、眼がかゆくなったり、咳が出たり、皮膚がかゆくなったりと、様々な症状を呈するアレルギー疾患の総称です。PM2.5単独でアレルギー反応が起こるかどうか、わかっていないことも多いのですが、花粉症の人の症状を悪化させやすい、といわれています。
PM2.5とは、微小粒子状物質の略号で、大気中に浮遊する小さな粒子のうち、粒子の大きさが2.5μm(1μm=マイクロミニは1ミリの1000分の1)以下の非常に小さな粒子のことで、1)物の燃焼により排出されるもの(一次生成)、2)環境大気中での化学反応により生成されるもの(二次生成)に分けられます。ちなみに花粉の大きさは約30μm程度です。
1)の発生源はボイラーや焼却炉などばい煙を発生する施設、家庭内では喫煙や調理、ストーブなど、です。2)の生成粒子は、火力発電所、自動車などの燃料燃焼により排出される物質が、大気中で光やオゾンと反応して生成されます。要は自動車排出ガスが原因です。
PM2.5は粒子の大きさが非常に小さい(髪の毛の太さの約30分の1)ため、気管支喘息、気管支炎など呼吸器疾患への影響も懸念されます。季節性に変動し、冬から春にかけて上昇、夏から秋にかけては比較的安定しています。
予防法として、室外では一般用マスクの着用である程度の吸入防止効果が認められています。また、窓などから室内に入ってくるPM2.5に対しては、市販の空気清浄機の中には除去可能な機種もあるようです。
(参考文献 環境省ホームページ)